仕事を辞めて専業主婦になった訳


私は、高田馬場にある点字図書館に勤めていました。ちょうど大学を卒業して、丸十年働いた事になります。私は結婚してもしなくても、きっとここの図書館には定年まで働くだろうなってずーっと思っていました。
ところが、思いもよらぬことで、辞めることになりました。YOUを妊娠したときに大きな危機がやってきました。妊娠して2ヶ月位で悪阻がひどかったのでした。これは通勤に大きな問題でした。結婚して府中に引っ越してきて、毎日乗る京王線は、すさまじいラッシュなのでした。いつもの時間ではマズイと思い、早朝の普通電車ならなんとかなるかなと試しに乗ってみました。しかし八王子のほうからくる電車には、同じようにラッシュを避けてくる人が新宿まで座って乗るので、若干空いてはいるものの絶対座れず、結局立ちっ放し状態でダメでした。
普通だったらここで辞めるしかないかなと思っていました。しかし仕事も1番忙しくて大変な時期だったこともあり、1番体調が悪くて動けなくなった1カ月間ちょっとはどうしても図書館を休んでしまいましたが、その後、頑張って通勤することにしました。お腹も少しずつ膨らんできて、どうしようと考えた結果、結婚前に、はるるの姉Aと共に住んでいた芝浦の公団に、幸いまだ当時は姉が住んでいたこともあって、芝浦からならなんとか通勤できるのではと思ったのでした。山手線で田町駅から高田馬場なら、ラッシュでも一本だし、座っていける確率も大きかったのです。
それでDRYのところへは週末に帰り、月曜から木曜までは姉のところに泊って仕事に行くという変則的な生活をして産休に入る日まで働いていました。それだけなんとか頑張って乗り切ることができたのでした。
そしてYOUを出産して、1年間休職してから仕事に戻る計画でいました。しかし残念なことに、YOUが当時アトピーの重症であったことで、復帰ができなくなり、そのまま図書館を退職することになってしまいました。積み重ねてきた10年間があっけなく終わってしまい、計画通りには、行かないものだと思いました。人生とは、そういうものなのかもしれません。

点字図書館に勤めていたその十年間は、いろいろなことを体験しました。ここに勤めていて、人間のもっている能力のすばらしさと言うものを強く感じました。そして人と人とのつながり・・。そのころの思い出深いエピソードをここのコーナーで、今後機会があったら書きとめておきたいと思っています。

はるる の きもち へ戻る

 

Koala Square (3639 バイト)
Koala Square Top

このページの更新日:2004年02月23日
(C) Koala Square, 2001-2003

Koala Squareへメール
お返事ページ
著作権・リンク
個人情報保護